どーもロッカリアです。
映画が、ただの娯楽以上の「居場所」だった時代がありました。
381ページもあるこの本、大きく分けると、三つのパートに分かれています。
1.「淀川長治さんの文化」が、9〜64ページ。
神戸の新開地から始まったと言われる映画文化の話から始まって、映画と氏の関係をインタビュー形式で綴られています。
2. 「映画雑録」が、、67〜291ページ。
この章が、この本のメインディッシュです。
3. 「山田洋次監督の世界」が、、295〜375ページ。
寅さんの話がメインになっています。
そして後書きが続きます。

この本が、オールドファンに刺さるわけ
取り上げられている映画が古く、ノスタルジーを感じる、と言うのが一番の理由ですが、それだけではありません。
そして、特に面白いのが、例えば次のような構成です
「もう1週間、愛してるよ」➖➖『小さな恋のメロディ』
と言うように、映画の中のセリフに続いて、映画タイトルが書かれている点でしょう。
しかも、そこで語られるのは、そのタイトル作品だけじゃなく、関連した映画はもちろん、その時の時代背景まで記されているところです。(日曜洋画劇場とか、水曜ロードショーとか)
さらに、邦画と洋画を絡めていて、どちらのファンも楽しめる内容になっているんです。
作品にまつわるエピソードがすごい
あまり多くはかけませんが、一つだけ、すごいエピソードを紹介します。
筆者、戸田学氏が、「ジャクリーン・ビセットが大好きだ」と始まる、
「あなたを愛してしまったの」➖➖『大空港』の章では、こんなエピソードがありました。
ゴールデングローブ賞の授賞式において。
名前を読み上げられたビセットは、後方からステージへ向かい、途中で会場では唯一親しいジョン・ボイトから声をかけられ、ハグをした。
受賞歴の乏しい彼女はステージ上で涙を流していた。感動した。
ちなみにジョン・ボイトの娘アンジェリーナ・ジョリーの名付け親はビセットである。
(「映画が娯楽の王様だった」青土社 P143より抜粋)
知らなかった……!
皆さんは知っていたんですか!
映画ファンを自負している割には、情けない……。
この本の面白さを表している一文が、実はこの本の帯に書かれていました。
アップした本の画像をもう一度見て下さい。
帯の最後にこう書かれています。
「聴くように読む絶好の映画招待席。」と。

若い世代の人には、なかなか読みにくい、と言うより、本に書かれているような体験がないので、あまりオススメは出来ませんが、オールドファンには、きっと心に刺さる一冊だと思います。
実際、「ああ、あの頃の映画ファンは、似たような体験を持っていたんだなぁ。ボクも一緒だよ」と感じました。
オススメです。


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