妻を殺され、娘を瀕死の重体にされた医師は、メスの代わりに銃を手に取った……。
どーも、ロッカリアです。
『狼よさらば』(1974年)の映画を知っているでしょうか?
この『『デス・ウィッシュ』(2018年)は、そのリメイク作品で、今風に言うなら、リブート作品になります。
同じ作品と言ってもいいのに、実は全く違う性格の作品になっています。
ボクは個人的に、『狼よさらば』の大ファンなので、この作品も注目してみました。
今日は、この『デス・ウィッシュ』をネタバレ無しで、紹介します。
🎬 こんな人にオススメ!
- 『狼よさらば』を知っている人
- アクション映画は好きで、復讐劇も好きだ
- 時代が作品をどう変えたのか興味がある
🎥 どんな映画?
チャールズ・ブロンソン主演、1974年の『狼よさらば』のリメイク(リブート)作品。
主人公は、建築士から医師に設定が変わっていますが、物語の設定は大きく変更されていません。
主演の、復讐に燃える医師にブルース・ウィリスを起用した、2018年のアメリカ映画。
▶︎▶︎▶︎(あらすじ)
ポール・カージー医師(ブルース・ウィリス)は、自宅に妻と娘を残して、緊急オペで病院に急行した。
その留守に強盗が入り、妻と娘は銃で撃たれてしまう。妻は死んだが、娘は意識のないまま、ポールが勤める病院に搬送されて来た。
警察は犯人を中々特定出来ず、ポールは偶然拾った銃で、自ら犯人を探して復讐しようとする……。

🎞️ 見所&解説
見所はズバリ、銃社会における映画の立ち位置だ!
アメリカの銃社会を考える時、ボクはこんな事を考える。
日本人がもし、現代でも腰に刀を刺して歩いていたら、一体どんな社会になっていたんだろう……、と。
ちょっと馬鹿げた考えかも知れませんが、アメリカは西部の時代からずっと、腰に銃をぶら下げているのと一緒ですよね。
この作品が上映された際、実は賛否両論になりました。
はて? それはオリジナルと比べてなのか、作品自体の出来なのか?
今日は、オリジナルとリメイクのアイデンティティの決定的な違いを明らかにしたいと思います。(なんせ、オリジナルの大ファンなので…)
『狼よさらば』のブロンソンは、妻を殺され、娘はレイプされ、意識不明の重体にされ、犯人たちを探し出し、自らの手で復讐しようと考えた。
銃で武装し、自分自身が囮(おとり)となって、夜の街に出かける。
そして、遭遇したワルに、容赦無く銃を撃つ。
この行動は、徹底して妻子の復讐のために、狂気に取り憑かれたように相手を殺す。
都会に放たれた狼のようになっていました。
『デス・ウィッシュ』はどうかと言うと、こんなシーンがあります。
医師であるブルースの病院に、足を撃たれた子供が運ばれてくる。
ブルースが少年に話を聞くと、今度は足だけじゃ済まないと、脅かされている事が分かる。
薬の売人が、子供を使って仕事をさせていたのです。
それを聞いたブルースは、もう大丈夫だと言って、次の日に少年を撃った薬の売人の所に行き、真っ昼間にもかかわらず銃で撃ち殺す。
つまり、少年を助けるために、正義感から殺人を犯したのだ。
言い換えると、正義のために、人殺しをした、と言えるんです。
これがオリジナルとの決定的な違い。
オリジナルは最後まで、自分の復讐のためにだけに銃を撃ったが、リメイクは、正義をかざして人殺しをしてしまう……。
徹底的にクールだったオリジナルは、映画として楽しめたが、リメイクは、わざわざ関係のないエピソードを入れています。
善、あるいは正義のための殺人、これが賛否両論の元になったと感じます。
銃賛成派は、自らの命は自分で守るという強い意識がある。
反対派は、銃自体が社会に犯罪をもたらしている根源だと主張する。
これは、アメリカの銃社会において、永遠に平行線なんじゃないでしょうか?
これは個人的に考えてしまった事で……、この映画は、そこまで銃社会に対するメッセージは無いようです。
オリジナルは、一人自警団、市民警察と言う問題を社会に広めたが、リメイク版は、人命を助けるはずの医師が、人の命を奪うと言う、より重い矛盾を抱えています。
ボクには、この点こそが、この映画が最後まで拭いきれなかった最大の問題点に思えました。
🗣️ ココだけの話
● ジョディ・フォスターが主演した『ブレイブ・ワン』(2007)と言う作品があります。
公開当時は、女性版『狼よさらば』と言われ、設定も殺されたのは恋人になっていましたが、内容はかなり似ています。
興味がある人は、こちらも見てください。
● 『狼よさらば』の一作だけでやめておけば良いものを、あまりにもヒットしたので、ブロンソンは続けて、『ロサンゼルス』 『スーパー・マグナム』 『バトルガンMー16』 『狼よさらば:地獄のリベンジャー』と続編が作られたが、それぞれの評価は……、言うまでもありません……。
🎬 映画『デス・ウィッシュ』(2018・米)
原題:Death Wish
公開年:2018年
製作国:アメリカ
■ スタッフ
- 監督:イーライ・ロス
- 原作:ブライアン・ガーフィールド
(小説『Death Wish』) - 脚本:ジョー・カーナハン
- 音楽:ルートヴィッヒ・ヨーランソン
- 撮影:ロジェ・ストファーズ
- 製作:ロジャー・バーンバウム
- 製作総指揮:イローナ・ハーツバーグ ほか
■ キャスト
- ブルース・ウィリス
… ポール・カージー - エリザベス・シュー
… ルーシー・カージー(妻) - カミラ・モローネ
… ジョーダン・カージー(娘) - ディーン・ノリス
… ケヴィン・レインズ刑事 - キンバリー・エリス
… レオノア・ジャクソン刑事 - ヴィンセント・ドノフリオ
… フランク・カージー(弟)



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